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動物園ものがたり

Posted on 2016年4月11日 | No Comments

高野文子のイラストがハマりまくるというか、まるで高野文子のマンガを読んでいる気分になってしまう不思議。

舞台は動物園。けんかしてる親が嫌で、自ら迷子になってみた8歳の少女 まぁちゃん。まぁちゃんのお父さんとお母さん。歳をとってもオシャレで素敵なカップルのおじいさんとおばあさん。カバの飼育係の井上くんと小林さん、園長さん。さらに、カバのウメとモモ。登場人物の視点を飛びながら、物語は展開・進展していく。児童文学というカテゴリでありながら、主人公は子ども、親、さらにその上の世代と、いろいろ動くのが面白い。

愛、他者理解、動物と人間など、登場人物が抱える問題をそれぞれが自問自答しつつ、それぞれが直接もしくは間接的に交わりつつ、やわらかい解に辿りついてゆく。複雑なようでいて、語りが巧く、物語のなかで混乱することはない。シリアスなようでいて、高野文子の絵がほどよい触媒となり、ファンタジーと現実とマンガと小説と、そういう境界上にうまく着地している。

「ヒ・ポ・ポ・タ・マ・ス」という言葉がキーとなり、脚本家ゆえになのか、きれいに収束する物語は、後味さっぱりすぎるきらいもあるが、心地よく読み終えると、動物の気持ちを考えてみたくなる一冊。

動物園ものがたり




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