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落語名人芸 「ネタ」の裏側 秘蔵資料 三越落語会 十一名人の「感どころ」

Posted on 2016年3月16日 | No Comments

三越落語会に出演した落語家を取りあげ、プログラムに掲載された「感どころ」と題された直筆原稿から、昭和の名人たちが、どのように噺・ネタをどう考え、どう感じ、演じたのか、落語家 立川志らくが読み解くという、大変に興味深い一冊。

登場するのは、五代目・古今亭志ん生、八代目・桂文楽、六代目・三遊亭圓生、三代目・三遊亭金馬、三代目・桂三木助、八代目・三笑亭可楽、八代目・林家正蔵、五代目・柳家小さん、十代目・金原亭馬生、五代目・三遊亭圓楽、五代目・立川談志の11人。

まずは「感どころ」が、歴史的な資料として、このような形で公開されたのが素晴らしい。さらに、志らくによる「感どころ」の、論理的で適格な解説が素晴らしい。何気ない一文から、名人らの心のうちをさらけ出しつつ、それぞれの落語に対するアプローチの違いを明確に描き出す。名人同士のライバル心や、落語かくあるべしという哲学、世評にウィットなどなど、この短い「感どころ」の文章から、たくさんのことを垣間見ることができる。この解説、ある意味で深読みの推量に違いなく、なおさらに理屈っぽいのだけれども、なぜだか面白おかしく読ませてしまう。

もともと、この「感どころ」が倉庫から発見されたとき、談志にも見てもらっていたということが、あとがきに書いてある。もし、談志があと少し生きながらえていたらば、談志による「感どころ」の解説も読めたかもしれない……というのは、Ifの世界でしかないが、少し残念なお話。

落語に詳しいファンも、そうでないビギナーも、読み手にあわせて、深く広く楽しむことができるそんな一冊。

落語名人芸 「ネタ」 の裏側 秘蔵資料 三越落語会 十一名人の「感どころ」




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