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半農半Xという生き方

Posted on 2015年9月4日 | No Comments

半農半Xとは、半分を農=自らの(家族の)食料的な自給を目指し、半分は自分の得意なこと、好きなことで、社会と繋がる、つまり収入を得るという生き方、というか思想のことだ。この考え方は、著者である塩見直紀が、脱サラの末に辿り着いたものだが、もともとは屋久島在住の作家である星川淳の著書から半農半著というキーワードに出会ったことがきっかけだという。

田舎生活や帰農し、農一辺倒だけで生活を支えるのは、現実的ではないだろう。これから、農業を始めたい人にとっては、足がかりすら見えないので、生活なんてできそうにないだろう。しかし、半農としてその割合を落として、自らの食い扶持を、自給を目指すと考えるだけで、ずいぶんと楽になるのではないだろうか。

半Xは、現金収入を得るためでもあるし、社会との繋がりを生活の中に残しておくためでもある。また、農だけでは、社会との縁が薄れて、独りよがりになってしまうかもしれない。半Xは、生活のためのリスクヘッジである。農は気候の影響など、人間の力だけではどうにもできないリスクが存在する。それを分散させるための半Xでもあるはずだ。

本書では、著者が出会った本や人からの言葉、自分を刺激して影響を与えてくれた言葉がたくさん出てくる。それらのキーワードは、どこかで聞いたようなものも多いが、いかにして半農半Xが作られていったのか、その背景が見えてくる。

半Xは天与の才、とも書かれている。天与の才なんて、と思ってしまうのだが、自分のための時間、思索の時間を持つことで、何かが自然と生まれてくるかもしれない。夢というと青臭くて嘘臭くて好きではないが、なにか忘れてしまった、忘れようとしてしまったことを思い出させてくれるかもしれない。それが半Xではないだろうか。

極めて理想的、つまりユートピア的な思想である。忘れてはならないのは、農も極めて社会的なものであるということだ。

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