> | | > 地域を変えるデザイン――コミュニティが元気になる30のアイデア

地域を変えるデザイン――コミュニティが元気になる30のアイデア

Posted on 2015年7月8日 | No Comments

私たちは、デザインという行為を以下のように定義しています。

▼問題の本質を一挙に捉え、そこに調和と秩序をもたらす行為
▼美と共感で多くの人の心に訴え、行動を喚起し、社会に幸せなムーブメントを起こす行為

デザインといっても、表面的な色や形やレイアウト、つまり見た目だけを対象とする行為、と考えることは、最近は少なくなってきたのではないか。地域をデザインするとは、地域が抱える深刻な課題に対して、解決していくためアプローチする新しい手法のひとつである。解決スタイルに定型などあるわけではなく、他事例を真似ることの意味は無いが、全国で起きている動きの共通点を知る上では、このようなまとめも有効だろう。

本書では、地域を変えるキーデザインがそれぞれ、SECTIONⅰ日常を発掘するデザインとして、探られる島・家島、半泊景観保全プロジェクトなど6事例、SECTIONⅱ想像力を耕すデザインとして、放課後NPO、穂積製材所プロジェクトなど6事例、SECTIONⅲキモチをカタチにするデザインとして、できますゼッケン、八戸のうわさなど6事例、SECTIONⅳ格差を埋めるデザインとして、タケオカ・カー、障害者発プロダクトなど6事例、SECTIONⅴみんなを育むデザインとして、海士町総合振興計画、マルヤガーデンズなど6事例、合計30事例が集められている。

また、これらの事例に先立って、地域を変えるキーイシュー20として、気候変動や地震、エネルギーに食料自給や人口減少と高齢化、さらに結婚・出産にコミュニテイや自殺などなど、地域が課題についての情報が、グラフや図解でわかりやすく提示されている。解決すべき課題は山積しており、どの課題も濃淡の差はあれど、日本全国各地の地域が抱えているリアルな問題である。

最後に地域を変えるデザインとして、デザイン思考、デザインコミュニティ、デザイン行政について書かれており、どのように地域を変えるデザインを実行していくかがまとめられている。本書の事例の多くは、studio-Lの山崎亮氏が手がけたものだ。最後のデザインコミュニティについての論考も氏によるもの。紹介される事例は、どれもそれほど深くまで掘り下げられていないため、少々物足りない部分もあるが、課題をどう捉えて、誰がプレイヤーとして考え動いているのかなど、多くの事例のなかにはヒントが詰まっている。

地域を変えるデザイン――コミュニティが元気になる30のアイデア



Leave a Reply

量子的跳躍 quantum leap. Powered by Blogger.