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NA建築家シリーズ03 内藤廣

Posted on 2011年6月12日 | No Comments

日経アーキテクチュアの建築家シリーズ。シリーズ前2冊は、伊藤豊雄と隈研吾が取り上げられている。今回はこれまでの二人とは対照的な建築スタイルを持つ内藤廣の特集。彼の代表作である海の博物館・収蔵庫からはじまり、富山ではお馴染みのリバーリトリート雅樂倶ANNEX、最新の旭川駅まで、計16のプロジェクトが紹介。これまで日経アーキテクチュアで掲載されたインタビューや対談、完成リポートに、書下ろしを加えて編集した一冊。

日本建築学会賞作品賞を受賞した後のインタビューで「私はアーキテクチュアとは本来、人間の生命を超えるものだと思います。(中略)そういった時間を考えた時、ものの成り立ちや生産の過程を見つめて、ディテールなりストラクチャーなりを『削り出す』作業が必要になる」と語る内藤廣の言葉は、本書に掲載された16のプロジェクトを見る限りまったくブレていないのがわかる。

益子町の設計コンセプトをシンプルに表現したフォレスト益子、石州瓦による外観が存在感を残しつつも風景に溶け込み、内部のコンクリート打ち放し仕上げの圧倒的ボリューム感を包み込んでいる島根県芸術文化センターが気になった。

この50年間は、建築がある意味で商品化、耐久消費財化される過程だったんですね。どこが間違っていたかというと、売った時にできるだけ金が取れるようにつくるわけです。建築の竣工時に価値の最大ピークがくるようにつくっていく。
だけど本来、建築というのは、始まりからいろんな人がかかわって価値が形成され、竣工後も最後何十年か後まで続く川の流れのみたいな価値のつくり方があるはずなのです。

構造や施工にウェートを置く点、また内藤廣が考える建築における時間性は非常に共感できる。
本書の編集に携わった日経BP社の方が、取材でお会いした方だと、あとがきを読んで知る。

内藤廣 (NA建築家シリーズ)



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